ガラスにもアンティークと呼ばれる分野があります。アンティークというのは要するに骨董品のことですが、ガラス工芸品のアンティークの代表と言えば、やはりステンドグラスではないでしょうか。
古代ローマの教会をはじめ、西洋の建築物の多くに見られるステンドグラスは、非常に古い歴史をもつアンティークガラス工芸品のひとつです。その独特の雰囲気と美しさの醸し出す雰囲気は、採光という本来の目的以外にも、芸術性を示すものであると言えるでしょう。
他にもわたしたちがよく見かけるアンティークガラスがあります。ガラスの表面に波のような凹凸があるものや、花などの模様があしらわれたフローラルガラス。ほかにもまるで水滴が前面についているような模様のガラスなど、ガラスメーカーの技術が進歩するにしたがい、さまざまな製品が開発されています。
どれも独特の雰囲気や形状をもつアンティークガラスですが、なかには割れているのか模様なのかがわからないようなものまであります。
ガラスというのは少しでもヒビやキズが入ってしまうと、強度という意味で非常に脆くなりますから、表面を注意深く触ってみて、本当に割れていないか、キズが付いていないかをチェックする必要があると言えるでしょう。
しかしもしもアンティークガラスが実際に破損してしまったならば、これはもう自分ではどうすることもできません。もともとガラスというのは専門業者でなければ修理が難しい建具ですが、アンティークガラスにいたっては普通のガラス修理業者でも対応が難しくなるといえるのです。
それでもアンティークガラスのすべてが修理不可能というわけではありません。アンティークガラスを専門に修理を請け負う業者もいますから、一度相談してみても良いのではないでしょうか。
さまざまな種類のあり独特の雰囲気や美しさが楽しめるアンティークガラスですが、破損などの際には一苦労しなければならないという面があります。