飛行機に乗るたびに不安に思ってしまうことがあります。それは、この飛行機が墜落してしまったらどうするのかということに加えて、飛行機の窓ガラスが割れるとどうなってしまうのかということについてです。よく宇宙空間で宇宙船のハッチが開くと気圧の変化によって大きな気流ができ、そのまま宇宙空間に放り出されてしまうというシーンを映画で見ることがありますが、もしかすれば飛行機で窓ガラスが割れた場合もあのようなシーンと同じように私たちは飛行機の外に放り出されてしまうのでしょうか？
この疑問は、ある意味で的を射ているようでした。というのも、飛行機はかなり低気圧の場所を飛行しているということもあり、地上を飛び立った時と比べて飛行機内の気圧の変化が無い場合、高い気圧の飛行機内の大気が低い気圧の飛行機の外に流れ出ていくことになりますので、宇宙空間でハッチが開く映画のワンシーンであるような急激な気流が発生するのは間違いありません。
（参考：風が吹くとガタガタうるさい我が家の窓ガラス）
気圧の変動による急激な気流と聞いてピンと来ないかたは、台風などの暴風を思い出せば容易に想像できるでしょう。もし飛行機の窓ガラスが割れると、まさしくあの暴風と同じくらいの気圧の変化が起こるのです。これはかなり怖いことですよ。
もし飛行機の窓ガラスが割れてしまったらこのような大惨事が飛行機内で起こることになりますので、まずその「もしもガラスが割れたら」という状況が無いようにするためにも、飛行機には割れにくい特殊なガラスが使用されています。特殊なガラスの種類は「強化ガラス」という、一般的なガラスにくらべて耐久性がかなり高いものですので、まず割れる心配はありません。
何気なく乗っている飛行機でも、ちょっとした窓ガラスのトラブルが起こってしまうとこのような大惨事を引き起こしかねません。まずそのような大惨事が起こる可能性はかなり低いですが、少しでもこのことを頭の隅においていた方が良いでしょう。